幸せホルモンオキシトシン
「オキシトシン」は、視床下部の室傍核と視索上核の神経分泌細胞で合成され、下垂体後葉から分泌される9個のアミノ酸からなるホルモンです。
オキシトシンは“絆ホルモン”とも言われています。
分娩時に分泌されるホルモンで、子宮を収縮させて陣痛を促す働きがあります。
そして近年では人間同士が親密に触れ合うことによってもたくさん分泌されることがわかってきました。
オキシトシンがしっかり分泌されるとホルモンバランスが整い、日常生活での気分の上がり下がりを抑えて、不安やストレスを軽減し孤独感が減って幸福感が増します。
親子やパートナーの間のスキンシップはもちろん、体の痛みや認知症にも効果があります。
これは「タッチケア」と呼ばれて、海外では医療機関でも導入されているものです。
元気がないときに親しい人に身体をさすってもらうと楽になりますよね。
痛みやストレスを抱える方の背中や手などをさすると、オキシトシンが分泌され、認知症の症状が落ち着いたり、血圧が落ち着くという効果が現れます。
また、認知症の方が動物を触る事などによってもオキシトシンが分泌されるといわれています。
自然に笑顔になる、穏やかな表情になるなど、精神的な安定をもたらす効果があります。
毎日の生活で自主的に何かをするという活動が少ない方でも、犬や猫を触ろうと体を動かしたりするような行動が期待できます。
徘徊などが減るという場合もあるそうです。
オキシトシンを分泌させて、たくさんの方に幸せであたたかい日常を過ごしていただきたいです。