頭を打ってしまった!どうしよう?
転んで頭を打ってしまった!頭を上げたときに家具で頭をぶつけてしまった!
こんなことありませんか?
あまりにも強く打ってしまった場合、病院に行ったほうがいいのか迷いますよね!
今回は大人の方が、もし頭を強く打ってしまった時に、
どのようなことに注意したほうがよいかというお話です。
脳はとってもやわらかい
脳は豆腐のようにとても柔らかいですが、傷つかないように頭蓋骨の中で、
クッションとなる水(脳脊髄液)で浮いたような状態で衝撃から守られています。
そのため簡単に損傷してしまうことは考えにくいのですが、衝撃の強さによっては
脳にダメージを与えてしまうことがあります。
危険な頭の打ち方
〇車やバイクと接触した
〇車やバイクから放り出された・転落した
〇1メートルより高い位置から転落した
〇階段数段以上からの転落
〇受け身を取れていない転倒
〇 重い落下物などによる頭部打撲
以上のような状況での頭の打ち方は衝撃が強く、頭蓋内損傷の可能性が高まります。
また、以下の方にも注意が必要です。
〇出血しやすい、血が止まりにくい病気や、血液をサラサラにする内服薬を服用している方
〇飲酒している方(酔っているとどのように頭を打ったかや、正確な意識状態の確認が難しいため。)
こんな症状は病院受診または救急車を
以下のような症状が出現している
〇めまいがする
〇嘔吐している
〇鼻や耳から薄い出血がある
〇頭を打った時の記憶がない
〇頭を打って意識消失がある、眠そうにしている
〇言っていることがおかしい、会話がかみ合わない
〇頭痛がどんどんひどくなる
〇血圧が普段と比較して高い
〇手足のしびれ、身体に動かない部分がある
〇けいれんが起きた
〇目の見え方が普段と違う
など、普段と異なる状態の場合には、危険であると考えて受診を考慮してください。
その時大丈夫でも後で症状が出ることも
頭蓋内出血の場合、頭を打ってすぐに症状が出ることもありますが、
数時間、数日、数週間経ってから症状が出現することもあります。
慢性硬膜下血腫は、頭を打ってから数週間かけて少しずつ頭の中に血が溜まって、
嘔吐や見当識障害などの症状が出ることもあり、高齢者によく見られます。
症状が出た場合は救急外来や脳外科の診察を受けてください。
もしも頭を打ってしまったときは以上のような症状の出現に注意しながら、
落ち着いて早めの対応ができるようにしておきましょう。